勤労感謝の日の昨日、第1回甲賀映画祭に行ってまいりました。甲賀市は甲賀郡7町のうち水口、土山、甲賀、甲南、信楽の5つの町が昨年10月に合併して誕生した市。人口約8万人とのこと。映画祭の会場がある旧水口町は、JR草津駅から草津線に乗り換えて貴生川駅まで行き、さらに近江鉄道に乗り換えて、水口城南駅で降ります。
随分と静かなと言うべきか、寂しいと言うべきか、道路だけはしっかりと整備されてはいるものの、見事に何もない町。ま~爺が27~8年前に、ある仕事でこの町に1週間ばかり通ったときに毎日利用した喫茶店がそのまま営業していました。この町で昼食にありつけるのは、この店1軒だけ。ランチのご飯がなんとも言えずおいしかった。
ところがこの町にはお城が残されているのです。東海道の宿場町でもあったこの町に上洛の将軍の宿泊所として水口城が造られ、明治になって取り壊されたものの、平成になってからその一部が再建され、現在「水口城資料館」として運営されています。濠には立派な橋が架けられ、石垣も門も櫓も再建されて、実に見事な景観を呈していました。
さて、映画祭の方ですが、この日は初日とあってか、あるいはPR不足のためか、来場者の姿はちらほら、会場はガラガラ。近隣らしい人とスタッフの人を除けば、遠来の観客は極く少数でした。ま~爺は弁士と生演奏の付いた無声映画「瀧の白糸」(泉鏡花原作・溝口健二監督)を観て、予約していたパーティーをキャンセルして帰ってきました。