マンションやホテルなどの耐震強度の偽装問題。姉歯や木村や総研やヒューザーなどばかりが槍玉に上がっている中で、「氷山の一角」との見方もあり、はたして大企業の場合は大丈夫なのかという疑問も呈せられていました。やんぬるかな、昨日の読売新聞の朝刊第1面の記事です。
国土交通省の調査によって、鹿島をはじめ建設大手12社が元請の23件のホテルやマンションについて、木村建設に一括下請け(丸投げ)させていたことが判明したとのこと。鹿島といえば竹中と並ぶ業界のトップ。丸投げされたのは木村建設だけではないでしょう。これも氷山の一角か?
三菱自動車の欠陥隠蔽事件や松下電器の温風器中毒死事故など一部上場企業の信頼は地に落ちているにもかかわらず、耐震強度の偽装問題では、大手のゼネコンは大丈夫だろうという希望的観測が広く存在したのはどういうわけでしょう。大手企業というだけで信じちゃダメです。
新聞の紙面には今月だけでも、大企業の犯罪や不正がてんこ盛り。三菱重工業の管理技術者国家資格の不正取得、東芝の一級電気工事施工管理技師国家資格の不正受験、三菱ふそう子会社のトラック最大積載量水増し不正車検、石原産業の土壌検査結果虚偽報告。これらも氷山の一角か?
一部上場の大企業といえども、信じることは出来なくなったということ。昔はそうではなかった。公共についで、否、公共以上に大企業に対する一般の信頼には厚いものがあった。それが今日では公共も大企業も揃って信頼を失くしています。耐震強度の偽装問題も業界大手に広がりますぞ。